婦人科

不妊治療

不妊の原因は様々なので、まずは産婦人科専門医へご相談を



健康な男女が避妊せず性生活を続け、一定期間が過ぎても妊娠しない場合を『不妊症』と言います。
現在は晩婚化などの社会的背景もあることから、その期間について日本産科婦人科学会は「1年」としています。

女性が妊娠できる年齢は限られていますので、より早く検査・治療を始めた方が良いという考え方が広まっています。


不妊の原因は様々です。
男性側の主な原因は、精子の数や運動率が少ない(造精機能障害)、勃起や射精に支障がある(性機能障害)などです。

女性側の原因は、以下のようなものがあります。

・ 排卵因子
 卵子を順調に発育して排卵する卵巣機能に問題がある

・ 卵管因子
 クラミジア感染症などにより卵子が精子と出合う卵管が詰まったり、子宮内膜症などで卵管周囲に癒着が起き、卵管が狭くなったり閉塞したりする

・ 子宮因子
 子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどにより、子宮内膣の変化が原因で受精卵が着床しにくくなる

・ 頸管(けいかん)因子
 子宮の入り口の粘液量が少なくなると、射精された精子が卵子にたどり着きにくくなる

・ 免疫因子
 何らかの免疫異常で精子の通過や受精を妨げることがある

子宮内膜症、甲状腺の機能異常などの病気も不妊の原因になります。
また、原因不明のものも約10%の割合で存在します。


当院では、検査結果から原因に応じて、体外受精ではなく体の負担が少ない以下の方法から、不妊治療を始めていきます。

・タイミング法
 一般的に妊娠しやすい排卵日の2日前~排卵日までに性交のタイミングを合わせる方法です。6回以上で妊娠しなければ、その後の妊娠率は停滞しますので、目安は6回となります。

・薬物療法
 排卵誘発薬(内服薬、注射)で卵巣を刺激し、排卵を起こさせる方法です。

また、一般不妊治療には、子宮内膜症などに対する外科療法も含まれます。

当院での不妊検査(男性・女性)、治療は一般不妊治療が中心となります。
一定期間で妊娠に至らない場合は、ステップアップのため、専門医療機関への紹介も検討致します。

人工受精(AIH)や体外授精(IVF-ET)は、当院では施行しておりません。
ご希望の方は、不妊専門クリニックへの受診をお勧め致します。



お子さまを望むなら、できるだけ早く不妊対策に取り組むことが第一です。

妊娠を望む年齢が高い場合、卵管炎、子宮筋腫、子宮内膜症など、不妊につながる婦人科疾患や内科疾患のリスクが高まり、いざ不妊治療を始めようと思っても、そうした疾患の治療が優先されることがあります。

遠回りとならないよう、定期的な検査を受け、病気を予防しましょう。
また、喫煙は卵巣機能低下を早め、骨盤内の血流を悪くしますので、卵巣機能や子宮環境に悪影響を及ぼす可能性があります。常日頃から体内リズムが狂わないような規則正しい生活を送る、禁煙するなど、お子さまを望む時に安心して産めるよう、生活習慣や健康管理も大切です。


※当院でのはじめの不妊相談では、一般不妊検査として『ブライダルチェック』を行います。
他院で治療の継続をする場合、『ブライダルチェック』を行わない場合の不妊相談は、時間をかけた問診が必要であるため、カウンセリング料(5,000円)が必要となる場合がございます。



産婦人科専門医である夫婦で、診察を対応しております。女性医師の診察も可能です。抵抗のある産婦人科受診も、悩まずにご相談ください。

また、当院では『ブライダルチェック』(成人式・ご結婚の節目)として、子宮頸がん検診、超音波検査による子宮・卵巣のチェック、性感染症検査、(風疹ウィルス抗体・B型肝炎・C型肝炎・HIV含む一般検査)、血糖・HbA1C、凝固検査(PT・APTT)も行っております。

婦人科疾患の早期発見や不妊対策にもつながりますので、人生の節目に是非ご利用頂ければと思います。

婦人科

  1. ブライダルチェック

    ブライダルチェック

    20歳・結婚のライフステージの節目に、『ブライダルチェック』を受けてみませんか?妊娠して初めて異常が見つかる前に、『ブライダルチェック』をおすすめいたします。

  2. ステップ1 【10代~20代】

    ステップ1 【10代~20代】

    10代から初経を迎え、月経に関する悩みが中心となります。月経の量が多い、期間が長い、激しい月経痛により学校生活に支障をきたす場合は、鎮痛剤、漢方、止血剤、ピルによる治療方法があります。

  3. ステップ2 【20代~30代】

    ステップ2 【20代~30代】

    子宮の入口に発生する『子宮頸がん』は症状がないため、2年に1回 は『子宮頸がん検診』をおすすめいたします。

  4. ステップ3 【40代~50代】

    ステップ3 【40代~50代】

    女性は、仕事・子育て・夫婦関係のストレスにより、体調不良を訴えることがあります。 ホルモンバランスによる不正出血は『子宮体がん』と判別しにくく、診察する必要があります。

  5. ステップ4 【50代~】

    ステップ4 【50代~】

    閉経を迎えてからは、少量の不正出血でも心配になるものです。 『萎縮性腟炎』は、女性ホルモンの分泌で潤っていた腟粘膜が薄くなることにより起こる炎症で、出血しやすくなります。

  6. 不妊治療

    不妊治療

    健康な男女が避妊せず性生活を続け、一定期間が過ぎても妊娠しない場合を『不妊症』と言います。検査結果から原因に応じて、体外受精ではなく体の負担が少ない方法から不妊治療を始めていきます。

  7. 子宮頸がん検診

    子宮頸がん検診

    『子宮頸がん』は子宮がんのうち約7割程度を占め、最近は20~30歳代の若い女性に増えてきています。当院では『子宮頸がん検診』としていくつかの種類があります。